1. 「縫製工場の労働環境を「ホワイト」に」2021年1月13日 信用情報繊維版に掲載されました

「縫製工場の労働環境を「ホワイト」に」2021年1月13日 信用情報繊維版に掲載されました

2021-1-27

縫製工場の労働環境を「ホワイト」に

低賃金労働者ではない外国人技能実習生、改善進む岐阜の現場

全国的にも有数の縫製工場の集積地である岐阜。生産現場では外国人技能実習生の労働力が不可欠だが、その職場環境には、いまだにブラックのイメージが付き纏う。

MSI協同組合(岐阜県岐阜市一日市場北町8番6号、井川貴裕代表理事)は、こうしたイメージを払拭すべく、コロナ禍でも活動を強化していく方針だ。

井川代表理事は「岐阜の縫製工場のホワイト化は着実に進んでいるが、今年はさらに取り組みを推進したい。そうした活動が社会貢献につながればいい」と語る。

「縫製現場=ブラック」を払拭

MSI協同組合の“MSI”とは、「M(management)」「S(success)「I(Improvement)」の頭文字からは付けられたもの。

1991年(平成3年)10月に設立され、2015年(27年)に繊維製品の縫製を手掛ける㈱アイエスジェイエンタープライズ(岐阜県岐阜市上尻毛八幡)の井川社長が代表理事に就任して活動が活発化している。

2019年には一般監理団体許可認定されるとともに数々の取り組みが認められ、岐阜労働基準監督署「はつらつ宣言認可事業所」にもなっている。

アパレルの集積地でもある岐阜には多くの縫製工場があり、いち早く外国人技能実習生を導入してきた。

しかし賃金、残業、休暇など劣悪な労働環境を強いられるケースも少なくはなく、岐阜の縫製現場=ブラックのイメージが定着しつつあることに危機感を抱いていたという。

井川氏は「岐阜ばかりではなく、全国的にもいまだに縫製工場の労働環境が問題になっている」と危機感を募らせる。

さらに「日本人同士なら理解できることでも、中国、ベトナム、インドネシアなど各国から日本に来ている外国人は円滑にコミュニケーションを取ることも出来ず、様々な面で齟齬が生じやすいためにトラブルも起きやすい。

受け入れる日本の経営者は仕事ばかりではなく、地域になじめるようなサポートもやっていく必要がある。

数年後母国に帰り、日本はよかったよと言ってくれるような親日になってくれれば、それは最終的に国益に叶うというものです」と話す。

ホワイトな企業30社が加盟

現在同組合には岐阜をはじめ、愛知、三重の約30社が加盟しており、200人程度の技能実習生が働いている。

加入しているのはホワイトな企業だけである。井川氏は「国内の縫製工場のクリーン化がなされなければ、受注元のアパレルブランドに傷をつけることにもなり、それは避けなければならない。

こうした取り組みの成果は表れており、全国に比べて岐阜の縫製工場のホワイト化は着実に進んでいる」と語る。

低賃金労働者ではない技能実習生

〇井川代表理事コメント

外国人技能実習生は現在の日本の企業には欠かせない大切な存在になっています。

しかし、その技能実習生を単なる低賃金の労働者と誤った認識で受け入れをしている監理団体や企業があるのが現実です。

技能実習生にとって技能の習得、日本語学習、そして生活を豊かにすることが社会貢献、国際貢献につながると思っています。

そのために、受入れをされる企業さまをしっかりサポート管理し、企業のみなさまにより発展繁栄していただくよう努力いたします。

〇MSIの方針

経営改善

管 理 「management」

目的を効果的、効率的に達成するために、組合員の維持発展をはかる

成 功 「success」

計画目標を達成し、社会的に一定以上の地位を得ることを目指す

改 善「improvement」

創意工夫の取り組みを行い、望ましいものへ改める

※技能実習制度

技能実習制度および外国人研修制度は、1993年(平成5年)に導入され、「技能実習」や「研修」の在留資格で日本に在留する外国人が報酬を伴う技能実習、或いは研修を行う制度。

しかし、公文書改竄、劣悪な労働環境など人権上の問題がしばしばマスコミなどに取り上げられ社会問題にもなっている。

2010年(平成22年)7月1日に出入国管理及び難民認定法が改正され、生産活動などの実務が伴う技能習得活動は技能実習制度に一本化された。

ただし、在留資格としての「研修」は廃止されず、座学など実務が伴わない形での技能習得のみが認められる資格として存続する。

 

 

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