ベトナムをはじめ、中国以外からの技能実習生を招き入れる縫製企業が増えている
技能実習生への依存度が高い岐阜の縫製業では実習生の帰国で、現場の人手不足が深刻化している。
そのような状況下で、どうすれば工場を継続し、発展させていけるのか。各社が悩みながら、工場のかじ取りをしている。
中国の実習生は減少
その一つが、実習生受け入れ対象国の変更だ。岐阜の縫製業の多くが、中国からの技能実習生を招き入れている。
だが、中国の経済発展に伴い、実習生候補を探すのが年々難しくなっている。
今増えているのはベトナムをはじめとする他国からの受け入れ。
外国人技能実習生の受け入れ企業を監督する岐阜市にある一般監理団体、MSI協同組合所属の株式会社アイエスジェイエンタープライズでは、
4月に1人をベトナムから受け入れ、その後3人が入ることが決まっている。秋には2~4人が入る予定だが、すべてベトナムからの実習生だ。
繊維職種を特定技能に追加するのも、人手不足を解消する一つの方法だ。
MSI協同組合の井川貴裕代表理事は、昨年11月から追加に向けた署名活動を行っている。
特定技能だと、1号の場合実習生の期間を合わせて最長10年間、2号だと在留期間の上限なく日本で働くことが可能になる。
「国産衣料品自給率2%(数量ベース)まで縮小した国内の縫製産業を守る」ための将来を見据えた動きでもある。
今年3月10日の段階で304社・団体からの署名が集まっている。「まとまり次第、政府に対して要望を出していく」
(井川代表理事)と力を込める。